とある双極性Ⅱ型の旅路

双極性Ⅱ型と共に働く日々

カウンセラーとの関係作り(期待の共有)

私のカウンセリング経験

メンタルで休職→復職の過程で、これまで、3人のカウンセラーさんにお世話になりました。
びっくりしたのは、3人とも全くタイプが違ったこと。聞き方も、話し方も、話す内容も、本当に全然違いました。

3人のカウンセラーさんと接して気づいたのは、自分にとって満足度の高いカウンセリングを受けるためには、とにかくカウンセラーさんに自分が期待することを言い続けることが重要なのかなぁということです。

私の出会ってきたカウンセラーさん3人

まずは、私の経験を簡単にお話ししようと思います。

まず1人目、Aさん。会社が契約しているカウンセラーさんだったので、無料でカウンセリングを受けられました。
キャリアにもメンタルにも幅広い知識があるカウンセラーさんで、行動や意識を変えるための力強い後押しをしてもらいました。

次に2人目、Bさん。休職中に通院していた精神科医院の所属でした。保険適用外なので、全額自己負担です。
大学で心理学を囓っていたこともあり、心理テストが受けられるということで期待半分興味半分で始めました。

ただ、Bさんのカウンセリングは私には苦痛でした。何を話しても肯定されるばかりで後はずっと無言。私は何にお金を払っているんだろうと思いながらも、転院まで意地で続けていました。

最後に3人目、Cさん。業界経験が豊富なベテランカウンセラーさんで、復職後、転勤先でお世話になりました。会社が契約している方だったので無料でした。

この方は、おしゃべりな親戚のおばちゃんという感じで、話すのは楽しいけど、今日相談したかったのはそれじゃなかったのにな、ということもよくありました。

以上、3人のカウンセラーさん、雰囲気から私の感じ方まで、全く違うのが分かっていただけると思います。

人によって満足度は全く違う

3人とも、タイプは違いますが、優秀なカウンセラーさんです。
同じカウンセラーさんにお世話になっていた病み仲間に聞いてみても、人によって印象や評価は全然違います。

例えば、Aさんは私にとって頼れるカウンセラーさんでしたが、別の人は、恐いし言葉がキツいから二度と受けないと言っていました。

Cさんは、私には楽しいけどちょっと頼りない。でも、別の人はCさんと話すと気持ちが明るくなるし頼りになると絶賛でした。

Bさんが気づかせてくれたこと

なぜ、それぞれのカウンセラーさんへの評価が違うのか。
それは、相性ももちろんあるでしょうが、カウンセリングへの期待が違っていたからだと思います。

考えるきっかけになったのは、Bさんでした。
苦痛の沈黙の時間を過ごし、迎えた最終日、最後だからと私は本音をぶちまけました。
「ずっと無言ばかりで何の時間か分からなかった。私が話してもただ聞くだけで何もアドバイスしてもらえず不満だった」と。

Bさんは、私が自分の気持ちを言葉にできるように、自分と向き合えるように、沈黙の時間を作っていた、と返してくれました。
ここで、お互いに認識がズレていた、と気づくことができました。

私は、自分の気持ちは分かっているし言葉にもできる(と認識していている)から、Bさんには高度な分析結果やアドバイスを返して欲しかった。
Bさんは、私が言葉に悩んでいると思って待ってくれていた。アドバイスではなく、共感が求められていると思っていた。

私の期待がBさんに伝わっていなかったために、私はBさんへの不満を持ちながらカウンセリングを続けていた、と気づくことができました。

Aさん、Cさんの振り返り

休職前の私は「休みたいけど、周りに迷惑がかかるからできない」状態でした。
Aさんは、何度も話を聞いてくれた後、最終的に「私があなたの上司と産業医に今すぐ電話をします。なので、あなたは今から休んで下さい」と強権発動で休職に押し込んでくれました。

私は「自分では決断できない」「誰かに命令されでもしなければ休むのは無理」とカウンセリングの度に伝えていました。Aさんはそれを汲み取って動いてくれたのだと思います。

その後も、復職前や復職後、「どうしたら復職できるか」「上手く職場に馴染めない」と悩む度、Aさんは具体的なアドバイスを出してくれました。
「頭が回らなくて何をしたらいいのか分からない」「上手く上司に伝えられない」という悩みにも、一歩目を踏み出しやすい働きかけをしてくれていました。

逆に、Aさんが恐いと言っていた人は、悩みを聞いて欲しいタイプの人だったように思いました。

共感して、頷いて欲しいという期待が、Aさんに伝わっていなかったのかもしれないなと思います。

Cさんの場合、私はパワハラモラハラ上司のことを相談したくて面談予約を取りました。ハラスメント窓口に訴えるべきなのか、異動や転職を考えるべきなのか、どうすればいいかを一緒に考えて欲しかったのです。

同じくCさんに相談していた同僚は、上司の愚痴を聞いてもらい、異動の決心の後押しをして欲しかったようでした。
だから、ワイワイおしゃべりしながら「ひどいね、そんな上司はありえないよね」と背中を押してくれたCさんはピッタリだったようです。

大切なのは期待の共有

こういった経験から、私は、カウンセリングでは、カウンセラーに期待することを伝えておかないと、お互いのためにならないと思うようになりました。

もちろん、期待する中身は途中で変わっていくでしょうし、きちんと形になっていなくてもいいと思います。
言えるところまで伝えて、「後はよく分からないから一緒に考えて欲しい」「アドバイスが欲しい」「話を聞いて欲しい」と言えばいいのではないかと思っています。

カウンセリングが合わないと思ったら

個人的な悩みを相談するので、カウンセラーさんとの相性は大事だと思います。

ただ、合わないなと思ったときに、自分がカウンセラーさんに期待すること(やってほしいこと)を伝え直してみればよかったなと個人的に思っています。

カウンセラーさんはその道のプロです。
相手の様子を見ながら、接し方をコントロールしている方も多いのではと思います。
こちらの期待さえきちんと伝われば、カウンセラーさんの方で対応を変えてくれたかもしれないと思っています。(実際どうなったかは分かりませんが)

まとめ

カウンセリングに行くとき、まず最初に自分の期待を伝え、何か違うなと思ったら、改めて伝え直すというのが、カウンセリングを受ける側としては大切なのかなと思います。

聞いて欲しいのか。一緒に考えて欲しいのか。アドバイスが欲しいのか。
それがきちんと伝われば、カウンセリングの時間がよりよいものになるのではと思います。

この記事がどなたかのお役に立てれば嬉しいです。