とある双極性Ⅱ型の旅路

双極性Ⅱ型と共に働く日々

人間AIで人間分析していた話

私は昔からコミュニケーションが下手で、社会性のない子供でした。

結果的に小学生5年生から中学3年生までいじめられて、私は保身のために(いじめられないために)必死で人間観察を始めました。

普通は、自然と「この人はこんなタイプだな」「こういう接し方をした方がいいな」と分かるんでしょうけど、私には分かりません。

なので、ひたすら周囲の人たちの言動を観察し、記憶し、分析し続けました。今思えば、まるきり、AIと同じですね。

人物判定と反応予測

とにかくいじめられないために磨いた能力なので、危険人物の察知と危険回避に特化しています。

例えば、この人は優しそうに見えるけどプライドが高くて人前で下手なことを言ったら報復が怖いから言動に気をつけよう、とか。

逆にプライドが高すぎて格下に何か言われたくらいでやり返すような低レベルなことはしないから思い切って意見を言ってみよう、とか。

この人は言葉は荒っぽいけど人情に篤くて逆境でも味方になってくれるから有事に備えて親しくしておこう、とか。

性格診断みたいに分類しているというより、「こういう状況だと、この人はどういう反応をするか」という、インプットとアウトプットをひたすら何十パターンも頭の中でシミュレーションして、大丈夫な接し方を選択するという感じです。

相性判定

一人だといい人なのに、複数人でつるむと途端にいじめっ子になるのはよくある話です。
なので、複数集まったときの相性判定も必須機能です。様々な組み合わせを、様々な関係性で想像してみて、接し方を考えます。

この組み合わせはAさんが調子に乗りやすくなるから近づかないでおこうとか、Aさんの暴走を止めてくれるBさんがいるから今日は大丈夫、みたいなことを事前に想定してから動きます。

仕事でも、このプロジェクトを上手く回すためには、CさんをリーダーにしてDさんとEさんはこの役割分担にしないと喧嘩になりやすい、といったことも何となくわかります。(私には権限はないので、上司に意見を言うだけですが)

ただし人に説明できない

この機能、AIと同じで、インプットに対してアウトプットは出ますが、ロジックの説明ができません。

なので、人に説明したり納得してもらうことができません。第六感みたいなもので、私には見えているけど、他の人には見えていないし見せられない、という感じです。

困るのが、「この人はいじめっ子タイプ(モラハラパワハラタイプ)だ」「実は私のことを嫌っている」と分かっていても、周囲に上手く説明できず、「いや、気に入られてるでしょ」と飲み会で隣の席にされたりする時です…。

最近さぼり気味&再稼働

実は、双極性Ⅱ型の波が安定してきてから、「いじめられる」ことへの脅迫観念的な怖さが薄らぎました。

なので、ここ数年、テレワークが増えたこともあって、人間観察も分析もかなり手を抜いていて、最盛期に比べたら精度はかなり落ちてきています。

ただ、最近は人に会うことが増えているので、慌てて人間観察と分析を再稼働させているところです。

人に会う度にそういう事前準備を入念にしないと安全に人付き合いできないので、人と会うと私はめちゃくちゃ疲れます…。

大多数の人には「そんなこといちいち考えてないよ」という話だと思うのですが、それを無意識でできなくて、意識的に人間観察と分析をしてAI化してる人間がここにいます、というお話でした。