とある双極性Ⅱ型の旅路

双極性Ⅱ型と共に働く日々

うつも軽躁もしんどいタイプの双極性Ⅱ型です

私は、うつの時も軽躁の時もしんどくて、どちらでもない僅かな期間が平穏、というタイプの双極性Ⅱ型です。
そのことに気づくまでの経緯はこんな感じでした。

躁の時はハッピー?

双極性障害の人は、躁や軽躁の時、「万能感がある」「何でもうまく行くと感じる」「ハッピーな気分になる」とよく書籍にも書いてありますし、主治医からも、そういった感じ方の人が多いと聞いていました。

なので、私はうつ病から双極性Ⅱ型に診断が変わった時、「ハッピーな気分」とやらを感じてみたいと密かに楽しみにしていたのですが、何年経ってもそんな気分になりませんでした。ずーっとしんどいし、気持ちは不安定なまま。

それでもリチウムの服用でうつ症状や過食症が改善したこともあり、診断は双極性Ⅱ型から変わりませんでした。

軽躁でもしんどい?

双極性のはずなのに、なぜずっとしんどいんだろうと思いながら、自己流で社会リズム療法を始め、体調や気分の記録をつけ始めてから、あることに気づきました。

<参考>
toki-doki.hatenablog.com

大体いつも「気分が落ち着かない」「落ち込む」と感じているのですが、その気分を掘り下げていくと、違いがありました。

例えるなら、底なし沼にずぶずぶと沈んでいくような気分の時と、ハンマー投げのハンマーのように何かに振り回されて落ち着かなくて不安な気分の時

どちらも「しんどい」し「落ち込む」し、マイナスの気分なのですが、実は前者がうつで、後者が軽躁の症状なんじゃないかと、双極性Ⅱ型の診断から数年経って、そう思い至りました。

私の場合のうつと軽躁の症状

改めて過去の記憶を思い返したり記録を見てみると、私の不調には大きく2パターンありました。
他にも色々ありますが分かりやすい特徴だけ。

多分うつの症状
  • 朝起きられないことが多い
  • 人の言葉を過剰に責められたように受け取って、怒ったり落ち込んだりして体調を崩す
  • 頓服になんとなくセルシンを選んでいる
多分軽躁の症状
  • 早朝に目が覚めることが多い
  • 人の言葉を過剰に悪意があるように受け取って、怒ったり落ち込んだりして体調を崩す
  • 頓服になんとなくエビリファイを選んでいる

うつでも軽躁でもない時がある

うつと軽躁の症状が分かってくると、もう一つ分かったことがありました。

年に1週間くらい、いつも頭にかかっているモヤが取れて、頭の回転も気持ちもクリアになり、誰かに何か言われても過剰に落ち込んだり反発したりしない、とても気持ちよく過ごせる期間があったんです。

調子がいいから軽躁かなと始めは思っていましたが、それにしては万能感も幸福感もないし、行動的にもならない。これはどういう状況だろうと不思議に思っていたのですが、恐らく、うつでも軽躁でもない時なんじゃないかと、個人的に思っています。

私にとっては、1年の内のほとんどがうつか軽躁でしんどくて、1週間だけ、頭も感情も昔の自分に戻れる、という感覚です。

その健やかな1週間を経験した後に訪れるうつ症状のしんどさと言ったらもう…。

双極性障害は波があるので、うつも躁もいつでも新鮮に感じられて、いつまで経っても慣れることができません。

ちなみに私は、1年の内の1週間が平穏、1ヶ月が軽躁、残りがうつ、という割合のことが多いです。

躁の時はハッピー、じゃない人もいる

このことに気づいてから、周囲の人に双極性障害であると極力言わないようにしています。

私は、過去のいじめられ経験もあって、いつも無理をして明るく振る舞う癖があります。
なので、私が双極性Ⅱ型だと言うと、「ああ、あの元気な時は躁なんだね」「道理でいつもテンションが高いと思った」と、その人に会っているときはいつも軽躁だと勘違いされ、正しく私の状態を分かってもらうことができないからです。

(付き合いの長い人には、上記のことも含めて説明し、振る舞いに違いが出ても、私自身はしんどくて元気なわけではない、と伝えています)

あくまで私の感じ方であって、自己診断です。
でも、私の感じ方が当てはまる人がいたら、自分の状態を把握しやすくなるのではと思ったので、記事にしてみました。

誰かのお役に立てば嬉しいです。