とある双極性Ⅱ型の旅路

双極性Ⅱ型と共に働く日々

文豪の死に様に絶望した思春期の話

思春期ってのはさ

思春期の頃、めちゃくちゃ情緒不安定でした。

突然、急に色々なことが恐くなって商店街のど真ん中で泣き出して涙が止まらなかったり。寝る前に不安に襲われてじっとしていられず、ヘッドホンで大音量のロックを聞きながらでないと寝つけなかったり。友達といて、別れた瞬間にどっと疲れて座り込んでしまったり。

今思えば、うつ症状だったのかなと思いますが、当時は「思春期はみんな不安定」「ちょっとしたことで死にたくなるのは一過性のもの」「大人になって振り返ったらなんであんなことで悩んでたんだろうって思うよ」みたいな風潮でした。
新聞の人生相談とかでも、十代の悩みへの答えは、大体そんな感じでした。

で、私は「そうか、今はこんなに苦しいけど、思春期だからか」と自分を無理矢理納得させて、我慢を続けていたわけです。

で、特に改善することなく、むしろ過食症が増えたりして状況は悪化。いつになったら思春期は終わるんだろうと悶々としながら二十代に入り、衝撃の事実を知ります。

趣味は読書です

太宰治芥川龍之介は、思春期からメンタル病んでたんだろうなと感じさせる作風の文豪ですが、彼らは大人になるまで生きています。
私は、彼らの暗くて不安定な作品は、十代~二十代くらいの若い頃に書いていて、その後は普通の文学大作を書いて、病気か寿命で死んだんだと思っていたんです。

ところが、当時情報量が増えてきていたインターネットで調べると、彼らは思春期を抜けて、執筆したり結婚したりして大人になり、でも最後は自殺しています。

大人になっても治ってない人、有名人にも普通にいるじゃん!

大人になったら治ると思い込んで我慢していた私は、愕然としました。「思春期云々」というのはなんだったのか?単なる個人の経験談だったの?

(当時は、自殺者のニュースや新聞記事があまりなく、私は大人の自殺者がたくさんいることを認識していませんでした)

大人になっても、落ち込んだり自分を責めたりする気持ちの不安定さはなくならないのかもしれないと、軽く絶望した出来事でした。

そんなことなかった

「それは思春期だから」と言われ続けてまともに取り合ってもらえなかったけど、「思春期」なんて関係なかった!というショックを誰かと共有したくて、思いの丈を書いてみました。